ABOUT US 私たちについて

私たちは、医学部入学試験における性差別的な得点操作によって「女性だから」という理由によって不利益な扱いを受けた受験生の被害者の救済と再発防止を目指して結成された弁護団です。弁護団に所属する一人一人のメンバーは別々の法律事務所に所属しています(メンバー紹介はこちらから)が、日頃から性別、宗教、国籍、社会的地位、経済状況、障害などなんらかの理由による「差別」を解消するための活動にそれぞれが取り組んでいます。

2018年8月、東京医科大学の入学試験において「女性」であることを理由に差別的な得点操作が行われて、女子受験生が不利益な取り扱いを受けていることが明らかとなり日本国内外に大きな衝撃を与えました。その後、順天堂大学、聖マリアンナ医科大、北里大などでも性差別的な得点調整が行われていた事実が明るみとなりました。平成30年9月4日に文部科学省が公表した「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報」では私立大学のみならず複数の国公立大学医学部・医科大学の入試において男女で大きな合格率の差が不自然に存在することも明らかとなりました。

厳格な公平性が求められる大学入学試験において、世界の経済大国の一つである日本において、有名医学大学において長期に渡り性差別が行われてきたことに、驚き、怒り、落胆の声が上がり、国内のみならず国外のメディアでも大きく取り上げられました。

日本政府は、社会のあらゆる分野において2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度にするという「2020年30%目標」を掲げています。しかし医師数全体に女性医師が占める割合は20%程度です(厚労省医師・歯科医師・薬剤師調査。2016年度は21.1%)。また、日本には男女差別を禁止し、男女平等原則を定める法律や施策がたくさんあります。日本国憲法14条は性差別を禁止し、男女平等原則は日本の社会において私人間でも尊重されるべき基本的な社会秩序とされています(民法90条)。日本が批准する国際人権条約の一つである女性差別撤廃条約(10条b)や教育基本法4条1項は性別による差別を禁止しています。大学は公の性質をもつ教育機関(教育基本法6条)であり私立大学でも公的助成金を受けています。大学の自治や私立大学の自主性が尊重されるとしても、性別による差別が許されるものではありません。しかし、入学試験において性差別的な得点操作を行った、あるいは行っていたことが疑われる医学部・医科大学は、女性受験生は実効的な救済措置を行ったり、事実調査の実施・結果の公表を含めた実効的な再発防止措置を行っていません。

私たちは、医学部入試における性差別的な得点操作は特定の大学における特異な出来事ではなく、日本社会全体における性差別の一現象に過ぎないと考えています。

私たちは、医学部入試において性差別的な取り扱いを受けた被害者の救済とともに、意見書の作成、国内外の男女平等に関する情報の発信、イベント・シンポジウムの開催、各種勉強会等を通じて、日本の若い世代の人たちが性別を問わず、能力を評価され、将来の活躍に向けて希望を持つことのできる社会となるよう活動してゆきます。

Welcome to our website. We are Lawyers Acting to Eliminate Discrimination Against Women in Entrance Examination of Medical School. Our group was established in summer 2018, immediately after an astonishing fact was revealed that Tokyo Medical University, one of prestigious medical universities in Japan, had been discriminating female applicant students in entrance examination intentionally for more than 20 years just because of being a woman. Aiming at elimination of gender discriminatory treatment in entrance examination in medical school, our activities range widely from providing legal counseling and representing female applicants suffering discrimination in entrance examination of medical school in legal remedial proceeding to any other activities for creating the society that enable the next generation of our society to feel their bright future and to have self-confidence through equal rights and fair opportunities of education irrespective of sex and gender by way of publishing the statement, lobbying, sharing information regarding gender-equality, organizing events and symposiums and holding studying meetings and so on. We believe that gender discrimination in medical school is not just specific phenomenon in a specific school but this is crucial symbol expressing rampant and entrenched gender discrimination based on male-dominant mind-set in our whole societies . Let’s mobilize our voice to break through this common problem of gender discrimination because it cannot be eliminated and solved without our each awareness and actions.